深海魚の雑学 定義、深さ、特徴は? 深海魚水族館もある?

深海魚の雑学 定義、深さ、特徴

深海魚の定義 深さは200メートルより下。

深海に生息する深海魚たち。

彼らは、獲物や潜在的な交尾相手を引き寄せるための生物発光ルアー、資源の有無に応じた巨大化や矮小化、エネルギーを節約するための遅い代謝速度など、複雑な生存戦略を進化させてきたアベンジャーズのような特殊能力集団だ。

深海魚の定義は大陸棚を越えた水深約200メートルを超える深海に生息する魚である。

なぜ200メートルかというと、この基準を超えると光がほぼ届かない。そのため光合成が出来ないので大きく環境が変わるのである。

そしてこのような環境は暗闇以外にも、極寒、高気圧によって特徴付けられ、浅い海洋生態系で見られる条件とは大きく異なる。

また、深海魚という用語は特定の分類群に関連するものではない。深海の極限環境で繁栄するために進化してきた、生物発光、目の肥大化、顎などの適応を示す、たまにメディアなどで見る変わった見た目からもわかるかもしれないが、様々な幅広い魚種を含む。

The Deep Ocean

こちらの動画は水深200mであるが人間の目にはほとんど真っ暗に見える。しかしこの深さが深海魚にとっては一番浅いゾーンなのだ。明らかに真っ暗に見えても、まだ微量に来る太陽光が多いゾーンなのである。。

多様性のかたまりでありほとんど未知の魚の集団、深海魚

深海魚の例としては、アンコウ、クサフグ、各種グレナディアなどが挙げられる。

しかし4000メートルを超えたところなどは光が全く入らない広大な空間が広がっている。

我々が普段見る水中の様子とは違った完全の暗黒の中にとんでもない量の未知の生物がいると考えられている。宇宙と同じように現在探索中のフロンティアである。

山などは4000メートルともなっていくと寒くなったり栄養が足りなかったりで生物が少なくなったりする、しかし深海は環境こそ厳しいのだが、栄養塩が意外にあり、適応した生物は平然と生きているのである。

その多くは自分よりも大きな獲物を飲み込むことができる特大の短剣のような歯と拡張可能な顎を持つ。

陸で見るとぶよぶよしたスライムの様な体は圧力の変化のせいだ。体は一般的に柔軟であるが贅肉がなく、深海の巨大な圧力に耐えることができる特性を持っている。

ある種のアンコウではオスはメスより極端に小さく、一生をメスにくっついて過ごし、徐々にメスの体と融合していき、永久的に寄生する伴侶となり、栄養分と引き換えに精子を供給する。広大な深海で伴侶を見つけるという難題に対する凄まじく直接的な解決策を持っている。

科学者たちが深海に生息する生物の膨大な多様性を明らかにし始めたのは、技術的に進歩した潜水艇と深海トロール装置の登場によって、19世紀後半から20世紀初頭にかけてであった。

サンゴ礁の魚たちの鮮やかな色彩と流線型の体に比べ、深海の種はしばしば暗色、赤色、または透明である。これらの色は薄暗い光の中で効果的に消えてしまうため、捕食者や獲物から見えにくくなるのだ。

彼らの体には浅海の種によく見られる水中膀胱がなく、代わりに浮力を得るために不飽和脂肪酸を組織内に多く持っている。

保護状況について述べると深海魚は人間の手の届かないところにいるように見えるかもしれないが人間の活動から免れているわけではない。

商業的な深海漁業、石油・ガス採掘、深海鉱業、気候変動はすべて、深海魚の生存に一定の脅威をもたらしている。

深海魚の分布や生息密度については現在も研究が続けられており、深海魚の多い国を特定することは難しい。しかし、アメリカ、オーストラリア、ロシアなど、海洋領土内に深海環境が広がっている国には、かなりの数の深海魚が生息している可能性が高い。

水族館で深海魚を飼育するのは、彼らの自然環境の高圧と低温のために複雑な仕事である。深海魚の一種であるオレンジラギーは、水族館で最も長生きした魚の記録を持っており、ある個体は飼育下で20年生きたと報告されている。

その生息地のアクセスしにくさから浅瀬の魚ほど人間と交流することはない。

しかし、日本ではチョウチンアンコウが有名であるし、南米などではオレンジラフィーやパタゴニアトゥースフィッシュのように、食用として商業的に捕獲されチリアンシーバスという名前で売られている。

このような魚の漁法は深海トロール漁などであり、デリケートな深海生態系に大きなダメージを与える可能性もあるため、最近では一部から環境への影響についての批判もされているようだ。

いくつかの水族館では深海生物の展示に成功している。例えば、カリフォルニアのモントレーベイ水族館には、パシフィック・ハグフィッシュやカリフォルニア・ヘッドライトフィッシュといった種を展示する「深海」展示がある。

深海魚は一般にそのスピードで知られているわけではない。しかし、クロツバメウオは特に魅力的な食性を持つ種のひとつである。この魚は体長25センチにも満たないが、非常に伸縮性の高い胃のおかげで体長の2倍以上、質量の10倍以上の獲物を食べることができる。

この適応のおかげでクロツバメウオは食事の少ない深海で、少ない餌の機会を最大限に活用することができるのだ。

多くの深海魚を特徴づけるもののひとつに、生物発光がある。

これは生物が光を作り出し、放出する能力のことである。太陽光が届かない深海では、生物発光は獲物を引き寄せたり、潜在的な仲間とコミュニケーションをとったり、捕食者を追い払ったりと、さまざまな役割を果たしている。生物発光は、生命の驚くべき適応性の証なのだ。

巨大化は深海魚によく見られる特徴である。深海の巨大化として知られるこの現象は、浅瀬に生息する種よりも大きくなる傾向がある。

科学者たちはこの巨大化は深海での餌の少なさに対する適応であり、体が大きくなることで餌が手に入ったときに大量の餌を蓄えることができるのだろうと考えている。ちなみに体長11メートルにもなるジャイアント・オアフィッシュは世界最長の硬骨魚である。

独自の摂餌メカニズムを進化させてきた。もちろんアンコウは生物発光する「ルアー」を持っており、それを使って無防備な獲物を引き寄せる。

ガルーパー・ウナギは巨大な口を持っており、なんと自分よりも大きな獲物を飲み込むことができる。

彼らは深海の食物網の一部であり、デトリタス(生物の死骸や排泄物が分解された微粒子状の有機物)や小魚、動物プランクトンを消費する一方、大型の捕食者に捕食されている。

まだ多くが未知の世界ではあるが海洋生態系、しいては地球の生態系にとって重要な役割を果たしている可能性があるといえるだろう。

日本が誇る深海魚の水族館 沼津港深海水族館

この深海魚というトピックでは日本の沼津港深海水族館はやはり特筆に値する。

東京からも名古屋からもアクセスのよい静岡県の沼津市にある水族館だ。

沼津港深海水族館では駿河湾の深海生物を中心に、常時100種以上の貴重な深海生物が展示されている。ここはシーラカンスの展示も有名で、3億5千万年前から生き残っているこの魚を間近で見ることができる。

沼津港水族館は深海魚の飼育に必要な特有の環境を整えるために最新の設備を導入している深海魚特化型という世界的にもレアな、深海魚好きなら抑えておくべき水族館であるといえるんじゃないだろうか。

館内は深海生物の生態や特徴について学べる展示が充実していて教育的要素も強いです。

そもそも日本は水族館が多く、他にも深海生物を展示している施設があります。

例えば、三重県の鳥羽水族館(ここは日本で一番多くの魚の種類を見れる水族館、お値段は少しはるが貴重)や愛知県の名古屋港水族館なども深海生物の展示を行っていますが、やはり沼津港深海水族館ほど深海に特化した施設は少ないといえます。

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