マグロのトリビア 寝るときも泳ぐ?

マグロのうんちく 寝るときも泳ぐ?マグロとサメの共通性?

マグロは大型の魚だが非常に俊敏に泳ぎその速度は時速75kmにも達する。そのため捕食者から逃れ効率よく獲物を狩ることができる。

日本ではツナといえばなぜかマグロの缶詰を指すことが多いが、もちろんマグロを英語で言ったのがツナである。

マグロは数少ない恒温動物の魚であり、体温調節が可能だ。この特徴により熱帯から温帯まで様々な気候の海域で生存することができるのだ。

ちなみに恒温性を持つ他の魚はサメだ。マグロとサメなどの数種だけが体温を保てる魚なのだ。

白身の魚とは異なりマグロの筋肉組織はピンク色から暗赤色をしている。

この色はマグロの筋肉組織に酸素結合分子であるミオグロビンが多く含まれているためで、これにより長距離を高速で泳ぐことができる。瞬発力のある白筋と長距離ランナーの赤筋の間のバランス型のアスリートの筋肉とこの点は同じともいえる。

もちろん筋肉組織だけではない。その流線型の体のフォルム、力強い尾という特徴により、海で最も効率よく泳ぐ魚のひとつとなっている。

彼らの求愛行動はとにかく凄い。これは説明よりも動画を。ツナトルネード。

TUNA TORNADO – Huge Swarm of Jack Fish Dwarf Scuba Diver

食性に関しては主に他の魚やイカを捕食し、その食性が独特の風味と高タンパク質含有量に寄与している。

水泳の速度だけではなく成長速度も速い。キハダマグロのようにわずか1年半で100キログラムほどまで成長する種類もいる。

さらに、他の多くの魚種とは異なりマグロは休息中も動き続ける必要がある。これはラム・ヴェンチレーションと呼ばれる行動だ。酸素を供給するためにエラ上を常に水が流れるようにするためである。

マグロは世界経済において重要な役割を果たしており、多くの文化圏、特に日本では寿司や刺身などの料理によく使われる貴重な魚介類である。

マグロ類の中で最も大きく、憧れの的であるクロマグロは、市場で信じられないような高値で取引されることがあり、1尾が1億円で取引されることもある。

マグロにとっての脅威は組織への水銀の蓄積である。これは、マグロが上位捕食者であるため、捕食した小型生物が蓄積した水銀をすべて摂取してしまう生物濃縮による。

生殖習性との関連では、マグロの繁殖はメスが数百万個の卵を水中に放ち、オスが受精させる放流産卵によって行われる。

この方法は高い生存率を保証するものではないが条件が整えば多くの子孫を残すことができる。

多くの大型魚の通常の単独行動とは反対に、スキップジャックのようなある種のマグロは、他の種と群れを形成することが知られている。

これらの群れには数千の個体が含まれることがよくある。驚くべきことに、これらの群れは高度に組織化されており、魚は泳ぎを同期させて効率を上げて捕食者から身を守る。

マグロの群れの社会構造は複雑で、完全には解明されていない。大きな群れを形成するものの、その集団は必ずしも永続的ではなく個体が別の群れの間を入れ替わることも多い。

“ツナ”という名称は、実は単一種ではなく、サバ科の魚のいくつかの種を指している。カツオもツナなのである。

ユニークな目の解剖学的構造を持ち、彼らのライフスタイルに適応した高度に発達した視覚を持っている。他の多くの魚とは異なり、彼らは色を見ることができるのだ。その視力は特に外洋の青色を背景に物体を検出するために同調している。

特筆すべきは他の魚に比べて代謝率が高いことで、絶え間ない遊泳と狩りを続けることができる。この代謝の高さは、エネルギーレベルを維持するために大量の餌を消費する必要もある。

獲物を見つけるためにマグロは側線と呼ばれる特殊な感覚器官を使う。側線は水中の振動や圧力の変化を感知し、魚の群れや個々の獲物を見つけるのに役立つ。

クロマグロやキハダのような種類は、スポーツフィッシャーマンに非常に人気があり、その大きさとスピードから、挑戦しがいのある貴重な漁獲物となっている。また、世界各地で大規模なマグロ釣りトーナメントが開催され、大漁には多額の賞金が出ることもある。

マグロの種類によって寿命が異なるのも興味深い。例えばビンナガマグロの平均寿命は約11~12年だが、メバチマグロは15年生きることもある。クロマグロの最高齢記録は26歳である。

外洋だけに生息しているわけではない。クロマグロのような特定の種は実は浅い沿岸域に生息する。多くの種の幼魚は深海に出る前の初期段階を沿岸域で過ごす。

マグロはアイスランドやグリーンランド沖の冷たい海でも発見されている。既に書いたように体温維持の特性からその生息域の許容範囲が広いことがわかる。

生態系に欠かせない存在であり、海洋食物網の中で捕食者と被食者の両方の役割を果たしている。マグロはさまざまな小魚や無脊椎動物を食べ、サメやシャチなどの大型の海洋生物、さらには海鳥に捕食される。

マグロの一種であるミナミマグロは、魚類の中で最も長い回遊をすることが知られており、ニュージーランドでタグを付けられた個体が南アフリカ沖で再捕獲されるまで、その距離は12,000キロを超える。

このような長い回遊は、豊富な食料源と適切な繁殖地を探すために行われる。

マグロのなかには協力的な狩りをするものがいる。具体的には、小さな魚を群れてコンパクトなボールにしてから交代で餌をとるのである。この戦略は狩りの効率を高め短時間で大量の獲物を捕らえることを可能にする。

最後に鮪はその大きさにもかかわらず、なんと直径わずか1ミリという魚類の中で最も小さな卵を産む。これは成魚の大きさとは対照的だ。この生物が生涯を通じて著しい成長と発達を遂げることを物語っているといえるだろう。

寿司ネタとしてのマグロトリビア 大西洋クロマグロは一番高級な魚かも

マグロの回遊経路は全海洋に及ぶことがあり、大西洋クロマグロのように、1年に何度も大西洋を横断する種も知られている。

大西洋クロマグロは太平洋のクロマグロより大きいマグロの最大種である。

SUPERFISH BLUEFIN TUNA

寿司ネタでいう最高級品、ホンマグロはクロマグロのことである。ちなみに日本のマグロの値段は高い順に、ホンマグロ、ミナミマグロ、そしてメバチマグロやキハダマグロが並び、最後にビンナガ(ビンチョウマグロ)の順である。

これは大きさとほとんど完全に比例している。

値段と大きさ、そして美味しさが完全に比例するという前提条件を仮定して類推して考える。

大西洋クロマグロは太平洋のマグロより大きい。よって、大西洋クロマグロが一番美味しいということかもしれない。

しかし仮定が正しければの話である。そもそもマグロが高級な寿司ネタ、サシミの代表になったのは近年の話である。昔は下魚(げぎょ)といわれ今より遥かに高かった。

イワシやウナギも今日本では高くなっているが昔は比較的安かった。そのため美味しさより単純なブランディングや需要の問題といえるかもしれない。

日本の青森の大間産のホンマグロは太平洋産クロマグロの中でも一番良いとされて日本では神戸牛などと並んで珍重されている。海産問屋や高級寿司屋が競りで競い、先述したように、なんと一億円の値段がつくこともあるのだ。

しかしこれもその美味しさからくる値段というよりも、マーケティング費用と考えた方が納得がいく。

一億円競り落とした様子は日本の全テレビ局が撮影してその週のニュースショーなどで長々と流される。宣伝の費用対効果は抜群だ。

こちらのツナは10億円くらい値段がつくかも?もはやほとんどサメのようだ。

WORLD RECORD FISH!!! 18ft Tuna! ROV Deepwater Footage Bluefin Yellowfin Redfish
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