ネオンテトラの豆知識【100年前は未発見!】

ネオンテトラのまめちしき

ネオンテトラは南米の淡水域、特にアマゾン流域の清流やその名前とは対照的なゾーン、ブラックウォーターに生息する固有種だ。

ネオンテトラの発見の歴史は1930年代にさかのぼる。フランス人のオーガスト・ラボーがヨーロッパに持ち込んだ。その色彩がたちまち当時のホビイストたちの間でセンセーションを巻き起こし、商業的に繁殖されて国際的な水槽取引で広く流通するようになった魚である。

もちろん今でも野生種はいてこんな感じで生きている。野生のを撮影してくれている方がいた。

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ちなみに熱帯魚で同じく有名なグッピーとは大きさこそ似ているが、グッピーはコロンビアやベネズエラといった南アフリカ北部の川にいる魚だ。熱帯魚ショップではよく近くにいるが、彼らは基本的に広大な大陸の全然別の川にいる魚同士で、会ったこともない間柄といえる。

植物やその他の有機物に満たされた薄暗く流れの緩やかな水域で繁栄し、それらは隠れ場所を十分に提供するだけでなく、この魚にとって理想的な酸性環境を作り出す一因にもなっている。

ネオンテトラという名前はその特徴的な体色に由来している。体側にあるメタリックブルーと鮮やかな赤色のラインが、ネオンサインを連想させることから「ネオン」と名付けられました。「テトラ」の部分は、古い学名「テトラゴノプテルス」に由来し、ギリシャ語で「四」を意味します。これは元々尾びれの四角形の形状を指していましたが、現在は小型のカラシン類全般を指す言葉として使われています。

ネオンテトラの尾びれはまったく四角ではないし、どちらかといえばハート型ですよね。(かといって今書いて思いましたが、ネオンハートだとなんだかあれですね、響きもかっこいいしネオンテトラの方が良さそうです。。)

ネオンテトラはチャラシンの一種であるため、カージナルテトラの近縁種でもある。カージナルテトラはよく似た外見をしているが赤い縞模様が体全体に長く伸びている。

生態的特徴として、植物やその他の有機物が豊富な、薄暗く流れの緩やかな水域を好む。これらの環境は隠れ場所を提供するだけでなく、この魚に適した酸性環境も作り出している。15匹以上の群れを形成し、複雑な群泳パターンを見せることも特徴的である。

体側のメタリックブルーと赤い縞模様は、単なる装飾ではない。自然環境の反射面や移り変わる色合いに溶け込み、捕食者から身を守るための進化的な適応である。興味深いことに、この発光色は夜間や健康状態が悪化すると薄くなったり消えたりするため、アクアリストにとって健康状態を示す指標となっている。

ネオンストライプには複数の機能がある。群れの中での個体識別を容易にするだけでなく、捕食者に対して彼らの敏捷性とスピードを警告する役割も果たしている。さらに、このストライプは光を様々な角度で反射させることで、捕食者からの個体特定を困難にする効果もある。特定の光条件下では、銀青色の縞模様による光の反射と屈折によって、独特の「ネオン」の輝きを放つ。

食性については、ブラインシュリンプやミジンコ、特別に調製された小型熱帯魚用のフレークフードやマイクロペレットを主食とする。日中に最も活発に活動し、夜間は水草や装飾品に身を隠す習性がある。

繁殖については特定の相手との長期的な関係は持たず、卵を水草などに産み付け、親による保護は行わない。

近縁種としてカージナルテトラがおり、外見は似ているものの、赤い縞模様が体全体に長く伸びている点で区別できる。

穏やかな性質を持つネオンテトラは、コミュニティ水槽での飼育に適している。ただし、その小ささゆえに大型魚に捕食される危険性があるため、同居させる魚種の選定には注意が必要である。群れで生活する習性があり、6匹未満での飼育ではストレス行動を示すことがある。そのため、少なくとも6匹以上、理想的にはやはり15匹以上での飼育が推奨される。

ネオンテトラは生息環境として植物やその他の有機物が豊富な水域を好むが、これらは単に隠れ場所としてだけでなく、彼らにとって理想的な酸性環境を作り出す要因にもなっている点は先に述べた通りである。彼らの生息地では、これらの有機物の分解過程が水質に影響を与え、独特の生態系を形成している。

このようにネオンテトラは単に美しいだけでなく、その色彩には生存戦略として進化した多様な機能が備わっているのである。人間に対して危害を加えることは一切なく、アクアリウムで最も人気の高い熱帯魚の一つとして、世界中で広く親しまれている存在である。

現在、ネオンテトラはまるで日本のメダカのように生息地の減少や乱獲という課題に直面している。そのためペット取引における持続可能性と自然の水生生態系の保護などが昔よりもかなり重要となっているといえるだろう。

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