世界最大のウミガメ、オサガメ。獲物を追って深く潜ることができる。その大きさにもかかわらず、絶滅の危機に瀕している。
オサガメのプロフィール
オサガメの重さ
重いものは900キロを超える。1トン近くである。食べに食べまくった人間やお相撲さんが何人かいてもオサガメ一頭のが重い。想像してほしい。ウミガメである。よく沈まないな。。。
でも潜水艦も重いしクイーンエリザベスや空母なんかはもっと重いし浮力って凄い。
オサガメは何を食べる?
彼らは主にクラゲが大好き。彼らは特殊なとがったのどを持っていて、このゼラチン状の生き物を簡単に食べて消化することができる。ゼリーみたいだ。
ライバル動物
主な捕食者はサメ、特にイタチザメ。そして卵を採取したり、漁具に誤って引っかけてしまう人間である。若いオサガメは鳥やカニにも弱い。
人間への被害
通常、人間に害を与えることはない。オサガメは摂餌と繁殖に専念しており、邪魔されたり漁網にかかったりしない限り、通常人間と接触することはない。
活動時間
主に日中に活動する。が、夜間も活動することがある。
ここは獲物の有無や海の状況に大きく左右される。
群れ
単独で行動することが多く、群れを作ることはない。繁殖期には集まってくるが、それ以外は社会的行動を示さない。
婚姻関係
彼らは長期的なペアの絆を形成しない。繁殖期の間、メスは複数のオスと交尾をすることがあり、交尾ペア間の継続的な関係はない。
数の減少
オサガメの個体数の減少は主に人間の活動によるものである。漁具による偶発的な捕獲、卵の採取、開発による営巣地の喪失などが脅威となっている。
プラスチック汚染も大きな問題だ。オサガメはビニール袋をクラゲと間違えて食べてしまい怪我や死に至ることがある。
個体数については水中の動物なので推定が極めて困難なのだが、産卵を行うメスの個体でいえば年間で2万から4万匹ほどといわれている。ただし太平洋では600匹とも言われていて地域差が激しい。
オサガメのトリビア集
最大のウミガメ 最先端の爬虫類?
学術的にはDermochelys coriaceaとして知られ、現生するすべてのウミガメの中で最大で、また大西洋と太平洋の両方を横断する最も回遊性の高いウミガメのひとつである。
他のウミガメ種に見られる硬い骨板とは異なり、薄い丈夫なゴムのような皮膚の層によってゴムのような質感を持つ。これは際立ったオサガメの特徴である。また、何千もの小さな骨板によって強化されているため、ほとんど革のように見える。更にキール状の隆起が7つあるオシャレ構造である。
冷たい水温に耐えることができる。ウミガメは基本的に温暖な海域の動物だがオサガメだけは世界中の海で生きられる。
なぜか?爬虫類の中でもユニークなオサガメは体内の「セントラルヒーティング」システムのようなものを持っているからだ。これにより体温を周囲の水温よりもはるかに高いレベルに保つことができるため、寒い海でも生き延びることができるのである。
他のどのカメよりも深い1000メートル以上の深さまで潜ることができる。これは、その大きなサイズと、体組織中の油分の多さなどのおかげでもある。
まだまだあるトリビア ヘルメットってオサガメに似てない?
主にクラゲを捕食するが、このようなゼラチン状の生き物を食べると、プラスチックのゴミを獲物と間違えて死んでしまうことが多い。
その強力な前ひれも有名で、大きい個体では左右のひれの先端の間は2.7メートルにもなり、他のウミガメよりもかなり長い。
営巣地はこの種の生存にとって非常に重要であり、世界最大の営巣数を抱える中央アフリカのガボンや、アメリカではフロリダやカリブ海が重要な営巣地となっている。
一般的にウミガメはゆっくりしたペースで泳ぐことで知られているが、オサガメは驚くほど泳ぎが速く、特に身の危険を感じたときには時速35㎞(時速22マイル)にも達することができる。
他の爬虫類と同様、孵化した卵の砂の温度によって子ガメの性別が決まる。
広大な移動パターンを持つにもかかわらず、これらのカメは並外れた航行能力を持っており、たとえ何千キロも移動することになろうとも、しばしば自分の卵を産むために生まれた同じ営巣地に戻ってくる。
孵化して最初に海に入った後の若いオサガメの行動はほとんど知られておらず、ライフサイクルの中でしばしば「失われた数年間」と呼ばれる。
移動の間、これらのカメは複数の捕食者を避けなければならないが、一旦完全に成熟すると、その大きさによって漁業などによる人間以外のほとんどの潜在的な危険は回避される。
メスは2~3年おきに巣を作ることが知られているが、興味深いことに、彼らは夜間に巣を作る習性があるようだ。おそらく、太陽の下でのオーバーヒートを避けるためか、捕食者を避けるためだろう。
生理学的に注目すべき点のひとつは、好物のところでも述べたようにクラゲが好きなためか、軟体生物の食を助ける後方に尖ったトゲが並ぶ食道である。
体は大きく涙型をしていて流体力学的に効率的である。個人的な印象だが、スピードスケートや自転車のヘルメットがどんどんオサガメに近づいている気がする。
最後に寿命についてだがオサガメは広範囲を移動し近年ではどうしても人間活動による脅威もあるため、正確な寿命を決めるのは難しい。しかし病気がなければ基本的に彼らは100歳以上生きられると推定されている。